受注業務の作業時間30 %削減 、作業人員は8名から4名に削減

ゴディバジャパン株式会社

業種:
菓子
受注業務の作業時間30 %削減 、作業人員は8名から4名に削減

「パッケージECプラン受発注」を物流業界向けにカスタマイズした「WEBオーダーシステム」で受注業務の作業時間30 %削減。作業人員は8名から4名に。繁忙期にも強い物流システム構築の秘密とは。

ゴディバ ジャパン株式会社様は日本国内に300店舗を持ち、百貨店、ショッピングモール、スーパーマーケット、コンビエンスストアなど多くのチャネルに展開されています。バレンタインデーに代表されるイベントシーズン限定の商品や、焼き菓子、ショコリキサー(チョコレートドリンク)、など上質なチョコレート製品が幅広い層に支持されています。「物流とITのコラボレーション」について、導入ご担当者のゴディバ ジャパン株式会社 サプライチェーン部の梶原博文様と斉藤佳代様、物流業務と「WEBオーダーシステム」を提供する鈴与株式会社フルフィルメント営業推進室 山岡和明様にお話を伺いました。

美味しくて美しいチョコレートのパッケージの秘密 ―複数のサプライヤーが関わる―

ギフトボックスでご提供している商品ですと、チョコレート本体とパッケージやリボン、包装紙や手提げ袋は倉庫で別々に管理されています。発注を受けてから倉庫内で個別にチョコレートを化粧箱に入れ、包装します。手提げ袋などはまた別のサプライヤーに発注し必要数をそれぞれの倉庫から店舗に別ルートで届けています。チョコレートドリンク類も同じで、カップやストローなども調達ルートが異なります。サプライヤーは12社に渡っていますので、受発注業務は非常に複雑で正確性が求められます。一つの商品をご提供するためには店舗からの発注と同時に、複数のサプライヤーが一斉に遅れることなく配送準備を始めないと、お客様のお手元には届かないのです。

ゴディバジャパン株式会社様

「WEBオーダーシステム」を導入した経緯 ―分断化されたシステムの問題点―

2015年に全ての店舗をゴディバ ジャパン社が統括することになり、それまで百貨店で展開していた店舗も含み、取扱店舗数は2倍になりました。旧システムでは各店舗のオーダーを「受注センター」に一旦全て集約して、そこから本部の担当者が人力で各サプライヤーに発注業務を行なっていたので、店舗を全て担当することになった際の負荷は想像以上のものでした。

朝一番で各サプライヤーに発注をかけ、その先では鈴与さんをはじめとした複数のサプライヤーが庫内作業から運送業務までを行い各店舗に届きます。手作業での発注業務を配送に遅れないように、勤務時間や内容を調整していました。まさに人がシステムに合わせていたわけです。

もともと当社は物流サービスをゴディバ様にご提供していまして、そのご苦労は良く存じ上げていました。ちょうどそのタイミングでGMOさんの「パッケージECプラン受発注」をカスタマイズして共同開発していた「WEBオーダーシステム」が稼動しましたので、物流業界とITシステム開発そして何よりゴディバ様の業務を熟知している我々ならお役に立てると考えたからです。

godiva構成図

クリスマスシーズン直前の2017年12月にカットオーバー ―各店舗と各サプライヤーを一気通貫で橋渡して分断された情報を一つの流れに―

チョコレートはクリスマスからホワイトデーまでが繁忙期なので、その時期に間に合わせる為に12月1日から導入しました。「WEBオーダーシステム」は、各店舗からサプライヤーに直接オーダーが行く為、発注ミスやシステム障害などあると、売上に影響してしまいますのである程度のトラブルは覚悟していた部分もあるのですが、実際は驚くほど問題なく軌道に乗りました。複雑な物流の受発注を俯瞰で見える化できたのが本部としては大きな成果だと思っています。

マニュアルを作成して各店舗に渡してテスト環境で練習してから本番に移りましたので、その練習中や導入当初にいくつか質問がありましたが、大きな抵抗感は無かったと記憶しています。何よりも本部で行なっていた発注業務が無くなり、担当者が8人から4人になりました。通常の3倍、日次9,000lineとなるクリスマスシーズン、バレンタインから春に掛けてのピーク時 に対して、導入当初から貢献してくれるシステムでしたので、非常に助かりました。

「WEBオーダーシステム」は当社とサプライヤーさんを繋ぐだけでなく、一部運送業者さんとも共有して使用しています。これによって、店舗からの発注と同時に運送便の手配が可能になって、配送車や人員の確保などリアルタイムで行えます。

各サプライヤーさんやご担当者によって、公開する受発注情報の権限を細かく制御できる仕様ですので、情報セキュリティ対策にも配慮したシステムになっています。

今後の展望

基幹システムとの連携を行いましたがさらにこれを強化したいと考えています。また、操作画面の使い勝手の向上など今後さらに強化して行きたいと思っています。