• 最終更新日: 2023.12.27
  • 公開日:2023.03.29

WEB EDIとは? 導入メリット・デメリットをご紹介

WEB EDIとは? 導入メリット・デメリットをご紹介
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WEB EDIとは?

WEB-EDI(Electoronic Data Interchange)とは、企業間の受発注等の商取引業務をインターネット上でおこない、業務の効率化を図るシステムです。

以前からEDIシステムはありましたが、専用回線や電話回線を利用しているため、動きが遅く不便に感じることがあります。

WEB-EDIカートは、メーカー・卸売業に特化しECサイトと連動できるWEB-EDIシステムです。BtoB取引に必要な機能がそろっており、作成したショップから新規法人顧客を獲得もできる「攻め」と「守り」を両立させたカートシステムになっています。

WEB EDIの強み

WEB EDIを導入することにより取引業務を効率化でき、取引先の利便性も向上し、コストの削減にもつなげることが可能です。

従来おこなっていた電話やFAXなどの受発注業務をペーパーレス化することにより、スムーズに商取引を進めることができるようになります。

また、WEB EDIシステムの導入により新しいビジネスチャンスなど販路拡大が見込める可能性もあります。

WEB EDI導入のメリット

WEB EDIには主に4つのメリットがあります。

容易に導入が可能

WEB EDIはクラウド型が基本のため、従来のEDIのようなシステムの互換性や、PCの規格なども気にせずに比較的容易に導入することが可能です。

見積書・請求書等のペーパーレス化の実現

WEB EDIでは企業間の商取引に必要な見積書、注文書、請求書のやり取りを自動化できるため、ペーパーレス化が可能です。

従来は注文書、請求書などはFAXや郵送を利用した紙ベースのやり取りが必要ですが、ペーパーレス化により書類の紛失のリスクも無くなり、受発注業務をスムーズにおこない、経費削減も実現できます。

低コスト導入・運用が可能

WEB EDIは、クラウド型による提供になるため専用システムを構築する必要がなく、保守・運用費用を軽減し、短期かつ、低コストでサービス導入を実現できます。

従来のEDIを利用している企業もお試しでの導入も可能で、スモールスタートでWEB EDIを開始することも可能です。

快適な回線速度で業務を効率化・利便性の向上

従来のEDIは一般の電話回線を利用しているためデータの送受信が遅く、大量のデータのやり取りが発生する場合などは処理の大幅遅延が問題となっていました。

WEB EDIは、従来の電話回線を利用したデータのやり取りではなく最新のインターネット回線を利用するため、従来のEDIよりも通信速度が高速で受発注処理のスピードアップが実現できるようになります。

セキュリティの安全性が高い

企業間の取引においては機密性の高いデータや文書が多く扱われるため、EDIにはセキュリティや安全性が求められます。従来のEDIでは回線の専用化によってセキュリティを担保していました。

また、通常の通信回線を利用するWEB EDIも暗号化された通信技術が用いられており、セキュリティ性は十分です。そのため、ウイルス感染や情報漏えいのリスクを抑えられます。

WEB EDI導入のデメリット

WEB EDIのデメリットには以下が考えられます。

インターネットに繋がっていないと利用不可

WEBブラウザベースでシステムが動作するため、インターネットにつながっていない環境では利用することができません。

ただし、今のご時世ではインターネットが利用できない企業はほとんど少なくなってきていますので、あまり問題にあるケースは少ないかもしれません。

WEBベースと言っても取引先の同意が必要

当り前ですが、インターネットを利用し、WEBブラウザベースでかんたんに利用ができると言っても、利用については取引先の同意が必要です。

ただし、こちらについてはコストもかからず容易に導入できる点ではまずはお試しで導入・利用ができるため、あまり問題になるケースは少ないかもしれません。

WEB EDIのシステムは標準化されていない

WEB EDIを導入・運用する際の注意点として、WEB EDIはシステムが標準化されていません。複数の通信プロトコルが混在しており、企業間の取引においてWEB EDIを利用するには受注側・発注側の双方が同じ通信プロトコルを利用しなければいけません。そのため、システムを検討するうえでは通信プロトコルへの対応状況をチェックすべきです。

また、業界ごとにメジャーな通信プロトコルが設けられているケースもあります。WEB EDIの導入に際しては、業界内の慣習や取引先の運用をもとに決定するとよいでしょう。
以下では、WEB EDIの通信プロトコルについて解説します。

EDIINT AS2

EDIINT AS2(Electronic Data Interchange-Internet Integration Applicability Statement 2)は、IETFが策定した国際標準規格です。IETFは、インターネット技術の標準化を推進する任意団体で、IETFにおける技術仕様はRFC(Request For Comments)として文書化・保存されています。

EDIINT AS2の特徴は、大量のデータをリアルタイムに送受信できる点です。海外の大手通販会社を中心に、広く利用されています。

OFTP2

OFTP2(Odette File Transfer Protocol 2)は、Odetteが策定した標準規格です。Odetteは、ヨーロッパの自動車業界における標準化を推進する団体です。もともとはヨーロッパの自動車業界において標準規格として用いられていましたが、現在では日本を含め、世界的に利用されています。

ebXML MS

ebXML MS(ebXML Message Service)は、UN/CEFACTとOASISが共同で策定した標準規格です。UN/CEFACTは国連のEDI標準機関、OASISはWebサービスの標準化組織です。日本国内においては流通業による採用が多くなっています。ebXMLの特徴は、互いにリアルタイムな情報送信ができるプッシュ型です。

SFTP

SFTP(SSH File Transfer Protocol)は、WEB EDIに限らず、ファイルの送受信に広く用いられています。SFTPの通信内容はSSHによって暗号化されており、セキュリティに長けています。

JX手順

JX手順は、日本独自の通信プロトコルです。従来のJCA手順に置き換わる形で生まれ、導入や運用にあたってコストを抑えられる点が特徴です。流通業の中小企業における導入事例が多くなっています。

EDIの種類について

ここまでWEB EDIについて紹介してきましたが、WEB EDI以外にもさまざまなEDIが存在します。以下では、EDIの種類について解説します。

個別EDI

個別EDIとは、取引先ごとに通信形式・識別コードなどを設定するEDIです。それぞれの取引先ごとに設定が求められるため、取引先の多い企業には適していません。

標準EDI

標準EDIとは、個別EDIとは対照的に、通信形式をはじめとするフォーマットを標準化するEDIです。共通のフォーマットを利用することによって、複数の企業と効率よく取引ができる点が特徴です。

業界VAN

業界VANとは、特定の業界に特化した標準EDIのネットワークです。業界内において標準化されたEDIを利用するため、業界内の取引が多い企業に適しています。一方、業界をまたいだ取引の際には、フォーマットの変更が求められるケースがあります。

全銀EDI

全銀EDIとは、企業間振込の際に支払通知番号・請求書番号などの情報を送信できるEDIです。売掛金の消込業務をはじめ、経理業務の効率化に適しています。

WEB EDIとBtoB ECサイトの違い

WEB EDIと似た目的で利用されるシステムとして、BtoB ECサイトがあります。こちらはWEBブラウザを利用して企業間の商取引を行うECサイトを構築する方法です。

どちらも企業間取引オンライン上で行う点は同じですが、目的としている機能が少々違います。

WEB EDIを含むEDIでは決まったルールに基づいて、企業間の取引を自動化することを目的としています。そのため、受発注の数量やタイミングが決まっており、繰り返し行われる場合に適していると言えます。

一方、BtoB ECサイトは、利用する企業・ユーザーがその都度に合わせた数量を好きな時に利用できるだけではなく、導入がわからも付帯サービスの追加やサポートなどがEDIとの大きな違いとなります。また、利用企業はWEBブラウザからの発注が可能で、EDIのようにシステム導入の為の手間が不要なのは大きなメリットです。そして運用側にとっても新規顧客の獲得や、toC向けサイトとの並行運用なども行えるという利点がBtoB ECサイトにはあります。

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GMOクラウドECでは、既存の取引先とクローズドで行うWEB EDIのようなBtoB ECサイトの構築から、BtoBサイトとBtoC向けサイトやアプリなどあらゆるチャネルと連携をするオムニチャネルによる構築まであらゆる構築のニーズにお応えします。

取引先毎の与信・掛け率、価格の設定や、見積もりや領収書の発行機能といった基本的な機能は勿論、個別のカスタマイズにより型番や品番などの商品管理の方法の追加、運用に合わせた承認フローや基幹・外部システムとの連携、オリジナルの注文フローの構築など、業務フローに合わせたECサイトを構築する事で、ミスの削減や業務の効率化を最大限に行う事が出来ます。

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