2022.05.28

DXとは?いまさら聞けないDXの意味を5分で解説!

DXとは?いまさら聞けないDXの意味を5分で解説!

テレビCMなどでDX(ディーエックス)という言葉を聞く機会が増えました。

今やビジネスの現場で当たり前のように使われますが、どういう意味かを正確に捉えるのが難しいのがDXです。

この記事ではDXの本当の意味と、ビジネス上での意義について解説していきます。

DXは何の略?

DXは、デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略です。

まず始めにつまずきがちな部分の解説をします。

DigitalTransformationなら「DT」が正しいんじゃないの?と思いますよね。

確かにそうなのですが、DXと表記されるのには理由があります。

英語では「Trans」は「Cross」と同義でありCrossは「X」と略式表記されます。

つまり「Transformation=X-formation」と扱われDigital TransformationがDXと省略されるのです。

得意げに他人に吹聴するような知識ではありませんが、勘違いしがちな部分なので知っていると少しお得な気分になれます。

 

ではそもそも「DigitalTransformation=DX」とは一体何なのか

次の項から解説して参ります。

DXとは

DXとはどういう意味?

DXが日本で注目されたのは2018年に経済産業省が「デジタルトランスフォーメーションのガイドライン」を発表してからです。

そこではDXを「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」と定義しています。

つまりこれがDXの意味です……が、正直なところわかりづらいですよね。

ここでは「DXをひと言で表すとなんだかよくわからない」と理解してくれれば大丈夫です。

DXを理解するには少し迂回する必要がありそうです。

その第一歩となるのが、少し前に散々使われていた用語、「IT化」です

IT化とDXはどう違う?

IT(infomation technology)化は90年代半ばに起こったIT革命からビジネスの現場で使われ始めました。

IT化の意味は「それまでアナログでやっていたものをIT技術のものと置き換えること」です。わかりやすい例でいえば、それまで手紙だったものをEメールにする、などです。このIT化はしばしばDXと混同されます。それはIT化とDXは密接に関わっているからです。

それではビジネスの現場でIT化とDXはどのように行われているのでしょう。

ビジネスにおけるIT化の意義

そもそもIT化はなんのために行うのでしょうか。それはアナログでしていた作業をデジタルで代替することで、作業の省略及び自動化をするためです。また、業務の過程や結果をデータとして蓄積することでそれらを分析して業務の改善に役立てることもできます。ビジネスにおけるIT化の意義はここにあります。

IT化の先にDXが待っている

IT化の先にDXがある

DXが目指すところは、それまでアナログでやっていた業務をデジタルに置き換える‐‐IT化の果てに、ビジネスという大きな枠組みの中で変革を起こすことです。これが経済産業省の定義、「データとデジ タル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革する」に該当します。

もう少しわかりやすくするために具体例で説明していきます。

例:雑貨屋AさんのDX

Aさんは雑貨屋を営んでいました。店は口コミでファンがついており、遠方からの注文を受けていました。それまで注文はすべて電話で受けており、顧客からの在庫の確認も兼ねていました。

しかしあまりの人気で電話対応が業務に支障をきたし始めました。

Aさんはここで岐路に立たされます。

すなわち①電話対応のアルバイトを雇うか(アナログな対応)、②ホームページを作成して注文を受注するか(デジタルな対応)の二択です。

Aさんは②を選択しました。

Aさんの店にホームページがあることが周知され、電話対応業務は完全にホームページに置き換わりました。(IT化による自動化)

ホームページではどの在庫があるのか、いつ販売されたのか、季節的な伸びはあるのか、など様々な分析が可能になりました。(データ分析による業務の改善)

さて、IT化は達成できましたが、果たしてこれでビジネスモデルに変革は起きたと言えるでしょうか?

答えはNOです。

これだけでは局所的にIT化を起こしただけで、ビジネスモデルの変革‐‐すなわちDXが達成できたとは言えません。

さてAさんの事例をもう少し見ていきましょう。

Aさんはその後、顧客のほとんどがスマートフォンから注文をしているのに気づき、在庫確認や注文が可能なアプリを開発しました。

アプリは好評で、スマートフォンの利用者の多さから新規顧客を獲得できました。

アプリを開発してから数か月後、Aさんは売上の9割以上がネット注文であることに気がつき、店舗経営をやめ、ネット商店に完全移行しました。(ビジネスモデルの変革)

Aさんは雑貨屋を経営するのに店舗型のビジネスモデル以外念頭にありませんでしたが、IT化を活用することで、自身のビジネスに必ずしも店舗は必要ないことに気がつきました。それを鑑み店舗経営をやめるという一歩を踏み出します。これがDXです。

ただしDXの難しさは、ビジネスの環境によってその達成目標が変わることにあります。

どういうことかというと、先のAさんの事例のような無店舗型のビジネスモデルは、数十年前ならともかく、今やよくあるモデルであるといえます。

またアプリもECサイトプラットフォームの充実により、特に目を引く施策だと言えません。

DXの肝心な部分は、ただ既存のビジネスモデルをIT化によって変化させるだけではなく、経済産業省がいうところの「業務そのも のや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」です。

つまり「優位性」を確立できないとDXであると言えないのです。

Aさんはおそらく注文があった時、自分で実在庫を確認して、それらを梱包し、発送しているでしょう。もしこれらの作業を、他のライバルとなりうる無店舗型ビジネスモデルも行っていた場合、その部分をIT技術によって自動化することによって優位性を確立することが出来るかも知れません。

例えばAmazonは自らを「ロジスティクスカンパニーである」と称します。

ロジスティクス ――つまり物流を極めるという意味ではAmazonの施策は非常に革新的であり、実験的です。アマゾン・ロボティクスなどはそのわかりやすい例であり、その他のAmazonの実験も含めて、成功の先に、明らかな優位性の確保が期待されています。

社会全体がDXを目指す――競争上の優位性を目指すことで、より効率的で省力的なビジネスモデルが生み出され、グローバルな競争を迫られている日本のビジネス環境の洗練化が期待できます。

つまりDXとはここ十数年で起きた環境の変化に対応するための必須課題なのです。

ロボットを使った物流

DXの事例

漫画雑誌とマンガアプリ

漫画はかつて雑誌や単行本の紙メディアで消費されていました。

有料の本を本屋などに届け、ユーザーにお金を出して買ってもらうというビジネスモデルに対して、マンガアプリは無料型の広告収益を中心としたビジネスモデルだと言えるでしょう。かつて電子書籍は紙のものを画像や専用のテキストデータとして変換し買ってもらう代替行為でしかありませんでしたが、無料マンガアプリやサブスクリプションモデルの登場によりマンガにまつわるビジネスモデルは変革を迫られています。

紙には紙の、電子には電子の優位性があるのでどちらがより優れているとは現時点では言えませんが、例えば物流、利用しやすさ、ユーザー層の変動などの様々な要因によって今後もDXは目指されていくでしょう。

スマートフォンとフリマアプリ

フリマアプリに限らず、ユーザー同士が実際にものをやり取りする際、最も大きなハードルは「出品」です。商品の詳細を打ち込むことは手間である反面、正確な情報が欠けていると受注の機会を失ったり、後々のトラブルの元にもなります。

そこでアプリによっては、商品についているバーコードをスマートフォンで読み取ることである程度の商品情報を自動で追加できます。

この機能はあるアプリとないアプリでは明らかな優位差があります。

次にフリマアプリがDXで目指すべきものは「発送」かもしれません。未だに発送はユーザーが工夫するべき「手間」であり、ビジネスモデルにおけるこの部分が変革されたサービスが出れば現在の市場において明らかな優位性が生まれることでしょう。

まとめ

DXは「主に業務のIT化によって既存のビジネスモデルに変革を起こし、ビジネスの競争における優位性を確立すること」です。闇雲なIT化、データの乱用、なんとなくのアプリケーションの導入がDXではなく、その施策が既存のビジネスモデルからどのように変革を起こし、ユーザーに新しい価値を届けることができるかを基準に考えるのが肝要です。

今やユーザーは世界中のサービスをインターネットを通じて受けることが可能になりました。加速度的に効率化、省略化されていく世の中の環境変化に対応していくためにも、DX戦略を行うことが今後のビジネスシーンにおける必須課題と言えるでしょう。

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