「GMOクラウドEC」の柔軟な開発で、将来のビジネスを見据えた拡張性と汎用性を兼ね備えたECサイト「Lorcle Stores(ロークルストアーズ) 」の立ち上げを実現
株式会社 中日新聞社
- 業種:
- 情報・通信業

日刊新聞・書籍の発行、各種事業、中日文化センターの運営などを行う、株式会社 中日新聞社は、同社やグループ会社が手がける事業に関連するグッズなどを販売するオンラインショップ「Lorcle Stores(ロークルストアーズ)」(https://www.lorcle-stores.jp/)を開設しました。
今回はECサイト立ち上げの背景や目的、構築の際に意識したポイントと今後の展望などについて、株式会社 中日新聞社の伊藤 俊輔様と小林 謙介様、宇佐美 淳也様にお話しを伺いました。
新聞発行以外での新しいビジネスの創出

株式会社中日新聞社 新ビジネス推進局
伊藤 俊輔様
ーーまずは、今回ECサイト構築プロジェクトに携わっている皆様のお立場と、EC事業への関わり方について教えていただけますでしょうか。
伊藤様:私たちは「新ビジネス推進局」という部署に所属しています。中日新聞社は新聞発行事業を主軸としていますが、グループ会社が持つIP(知的財産)や、主催する数多くのイベントなど、豊富なリソースを保有しています。私たちの部署は、こうしたリソースを活用し、新聞発行以外の領域で新しいビジネスを創出することをミッションとしています。今回、GMOメイクショップ様と構築したECサイトも、その新規ビジネス創出の一環という位置づけです。
ーーなるほど。「新しいビジネス」とは、御社が主催するイベントなどを、より広く展開していくための取り組みということでしょうか。
伊藤様:そうですね。これまでは「イベントを開催し、現地で物品を販売する」という段階でビジネスモデルが完結していました。そこにオンライン販売という手段を加えることで、プラスアルファの商材販売や体験価値を提供するなど、事業の拡張を目指しています。

株式会社中日新聞社 新ビジネス推進局
小林 謙介様
ーー改めて、御社の沿革や事業内容と、その中でのECの立ち位置について教えてください。
小林様:弊社は名古屋、東京、北陸、東海の4本社体制をとっており、「中日新聞」「東京新聞」「北陸中日新聞」「日刊県民福井」「中日スポーツ」「東京中日スポーツ」といった日刊紙に加え、「中日こどもウイークリー」の発行などを行っています。また、紙媒体だけでなく、パソコンやスマートフォンを通じて記事、写真、動画を楽しんでいただける電子版サービスも展開しており、EC事業もこうした多角的なサービスの一つとして位置づけています。
キーワードは拡張性と汎用性
ーーECサイト立ち上げのきっかけと、選定までの流れをお聞かせください。
宇佐美様:2022年に社内で各種事業の顧客データや購買データを統合し、新たなデータ基盤(CDP)を整備しました。このデータを活用し、既存事業の拡大や新規ビジネス開発を進めていくためにも、社内で共通化されたECプラットフォームが必要だという議論が持ち上がりました。
弊社のデータ基盤と連携できるカスタマイズ性や、社内の多様な事業で幅広く活用できる汎用性を重視し、パッケージ型システムの導入を中心に検討を進めました。情報収集については、インターネット検索だけでなく、関係者からの紹介などを通じて数社からお話を伺いました。

株式会社中日新聞社 新ビジネス推進局
宇佐美 淳弥様
ーー選定の際、特に重視したポイントやキーワードはありますか?
宇佐美様:キーワードとしては「拡張性」と「汎用性」です。新規事業のため将来像が固定されていないという事情から、1年後、2年後の状況変化に応じて柔軟に機能を追加・変更できるフレキシブルなシステムであることを重視しました。その点で、GMOメイクショップ様の提案には将来的な運用も含めた可能性を感じました。
ーー具体的な機能要件としては、どのようなものを求めていたのでしょうか?
小林様:まず、弊社が保有するCDP(カスタマーデータプラットフォーム)との連携です。ECでの購買情報を顧客データと紐づけて分析し、次の購買意欲を喚起するメール配信などのマーケティング施策に活かしたいと考えていました。
CDPには現在、関連会社の会員情報や中日文化センター、ドラゴンズファンクラブなど、グループ内の多様な顧客情報の一部が連携されており、ECもそのシステムの一つとして稼働させるイメージです。
ーーECサイトとしての必須機能についてはいかがでしょうか?
伊藤様:今回のECサイトは、中日新聞社内の様々な部署それぞれ「出店者」として商品を登録・販売する「モール型」のような運用を想定しています。そのため、部局ごとにアカウントを持ち、それぞれの管轄範囲で商品管理や配送管理ができる権限設定機能が必須でした。
また、動画コンテンツの販売機能や予約販売機能、将来的には人気商品の抽選販売機能なども実装し、商材に合わせて柔軟な売り方ができるようにしたいと考えています。
限定グッズやカスタマイズ商品の販売

ーー具体的な活用事例や、読者に向けたアピールポイントを教えてください。
伊藤様:直近の事例としては、1月3日から愛知県美術館で開催される「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」です。展覧会現地にもグッズショップはありますが、図録のように重い商品や、買いそびれた商品を後から購入できる「セカンドチャンス」の場としてECを活用していただきたいと考えています。
また、本展は大阪、東京、名古屋と巡回しますが、名古屋会場限定のグッズをECでも取り扱う予定です。
ーー通常、美術館グッズは入場しないと買えないことが多いですが、今回はECで広く販売されるのでしょうか。
伊藤様:はい。今回はサイトの認知拡大を優先してオープンな販売形式にしました。将来的には、現地で配布されたコードを持っている人だけが購入できる限定販売機能なども活用し、来場者特典としての価値も高めていきたいと考えています。
ーー他のECサイトとの差別化ポイントはどこにありますか?
宇佐美様:やはり、弊社が主催する展覧会やスポーツイベント等の多彩なイベントに関連した独自商品の展開です。例えば、主催するマラソン大会での記念グッズや、中日ドラゴンズの選手のトークショーのアーカイブ動画販売、名前入りのカスタマイズ商品の受注販売など、オンラインならではの機能を活かし、イベント体験を拡張するようなサービスを提供できる点が強みだと考えています。
幅広い年代のユーザーに向けたサイト作り
ーー実際に構築を終えてみての感想や、開発プロセスについてはいかがでしたか?
小林様:私たちはEC専業ではないため、要件定義の段階で非常に多くの時間を割いていただき、丁寧にヒアリングしていただきました。実績豊富な「GMOクラウドEC」をベースにしたことで基本機能への安心感があり、弊社独自のカスタマイズ部分に注力して議論ができました。その結果、チーム全員が納得できるシステムが構築できたと感じています。
伊藤様:デザイン面でも、特定のイベント色に偏りすぎず、どんな部署の商材が入っても違和感のない、汎用性の高いデザインに仕上げていただきました。また、バックエンドとフロントエンドの連携もスムーズで、想定通りの使い勝手を実現できています。
ーー新聞社の顧客層である幅広い年代の方に向け、工夫された点はありますか?
伊藤様:UI/UXの観点では、ヘッダーにご利用ガイドやFAQを分かりやすく配置するなど、初めての方でも迷わない導線設計をご提案いただきました。
また決済方法については、クレジットカードやスマホ決済だけでなく「コンビニ払い」の導入をアドバイスいただき、実際に多くのユーザーに利用されています。一方で、システム外の手作業が発生する「銀行振込」はあえて廃止し、システム内で完結する運用フローを構築できたことも大きな成果です。
アプリ連携でさらなる地域の魅力を発信
ーー今後の機能追加や事業展開の展望をお聞かせください。
小林様:機能面では、人気商材向けの「抽選販売機能」の実装を予定しています。先着順によるトラブルを避け、公平に販売できる仕組みとして期待しています。
また、ECサイトの名称を、弊社が運営する地域情報アプリ「Lorcle(ロークル)」と共通化しました。今後はアプリとも連動し、新聞社の取材網やネットワークを活かして、地域の魅力的な特産品や体験型チケットなどを発信・販売していく構想を持っています。

ーー最後に、GMOメイクショップへの評価やメッセージをお願いします。
小林様:GMOメイクショップ様のカートシステムは、スモールスタートから始めて、事業成長や予算に合わせて必要な機能を拡張していける点が非常に魅力的です。今後もパートナーとして伴走していただきたいと考えています。
伊藤様:何より要件定義の段階から親身に相談に乗っていただいたことに感謝しています。「これは標準機能でいけます」「もう少し待てば標準実装されますよ」といった、コストを抑えるための誠実なご提案をいただいたことが信頼に繋がりました。
また、システム開発だけでなく、システム外の業務フロー(例:各部署との精算業務を効率化するマクロの作成など)についても具体的な解決策を提示いただき、DXの観点からも非常に助けられました。今後ともよろしくお願いいたします。
「Lorcle Stores(ロークルストアーズ)」について
株式会社 中日新聞社は、オンラインショップ「Lorcle Stores(ロークルストアーズ)」を開設しました。同社やグループ会社が手がける事業に関連するグッズなどを販売し、無料の会員登録をするなどして誰でも利用できます。
地域の魅力を集めた物品を手軽に入手できる機会の創出が目的で、中日新聞社が運営する地域の話題を集約したスマートフォンアプリ・ロークルにちなんだ名称にしました。新聞社のネットワークを生かした独自性の高い商品を販売しています 。
「GMOクラウドEC」について
「GMOクラウドEC」はフルオーダーによる構築へと対応した最新のECプラットフォームです。ヘッドレスコマースの採用により、自由なシステムの構築が可能となっています。その為、パッケージでは対応しきれない要件へもお応えする事が可能です。そしてEC本体のシステムとセキュリティは自動でアップデートされる為、パッケージ・フルスクラッチ構築の課題であるシステムの老朽化・陳腐化といった問題も解決しています。
今回のような会員基盤として活用中の基幹システムとの連携やモール型のECサイトの構築はもちろん、複数のサイトやアプリ・システムを連携する必要があるオムニチャネル・OMOの実現や、オークションやサブスクリプションといった、あらゆるECサイトを柔軟に構築することが可能です。






