• 最終更新日: 2023.02.24
  • 公開日:2023.02.24

ECサイト構築をASPで行うメリット・デメリット カスタマイズが可能なASPカートについて

ECサイト構築をASPで行うメリット・デメリット カスタマイズが可能なASPカートについて
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ECサイトの分類とシステムについて

ECサイトは、運営方法、構築プラットフォームによって分類できます。それぞれ特徴や費用が異なるため、ECサイトを構築する際は自社に適した分類を選択するのがポイントです。

以下では、ECサイトの分類とシステムについて解説します。

ECサイトは自社ECとECモールの大きく2つ

ECサイトには、自社ECサイトとECモールへの出店・出品の2種類があります。自社ECサイトとは、自社独自のサイトとして運営する方法です。ECサイト内では自社の店舗で販売している商品のみが展開されます。

ECモールとは、複数のブランドが共同で出品する方法です。Amazon、楽天市場などが代表例としてあげられ、プラットフォーム上ではさまざまな出品者が商品を販売しています。

自社ECサイトの構築方法は大きく5つ

自社ECサイトの構築方法は、主に以下の5つです。

  • ASPカート
  • オープンソース
  • ECパッケージ
  • クラウドEC
  • フルスクラッチ

ASPカートは、月額制で利用できる簡易的なECシステムです。誰でも手軽にECサイトを構築できます。

オープンソースやECパッケージは、システムをサーバー上にインストールしてECサイトを構築する方法です。機能やデザインの制限が少なく、自由にECサイトを構築できます。

クラウドECはクラウド上に用意されているECシステムを利用する方法です。ASPと似ていますが、最初から機能を用意しておく代わりに拡張性に乏しいASPと違い、機能を追加する事を前提としているシステムとなっています。

フルスクラッチは、既存のシステムを利用せず、ゼロからECサイトを構築する方法です。あらゆる要件を実現したECサイトを構築できます。

それぞれ、構築費用や独自機能・要件に対する自由度が違う為、構築したいECサイトの規模に合わせたものを選びましょう。

手軽にECサイトを立ち上げるならASP

ECサイトを立ち上げる際、最も手軽に構築出来る方法はASPカートです。ASPカートの中には基本料無料で利用できるサービスもあり、その他の構築方法と比べて、初期費用・月額費用を大幅に抑えられます。

また、ECパッケージやクラウドECと比べると機能の面では劣るものの、一般的なECサイトで利用する機能は十分に備えています。

ASPカートを使うメリット・デメリット

前述のとおり、ASPカートは手軽に構築が出来る方法です。しかし、すべての方におすすめできるわけではありません。事前にメリット・デメリットを理解したうえで、ASPカートによる構築が適しているかを確認すべきです。

以下では、ASPカートを利用するメリットとデメリットについて解説します。

ASP型のメリット

ASPカートは、コストを抑えて運用したい方に向いています。無料型のASPカートは初期費用を含め、固定費がかからず、販売手数料のみで利用できるサービスが多く、売上があがっていないのにコストが生じるリスクがありません。有料のASPカートは少額とはいえ月額費用が発生するものの、販売手数料が無料となり、コストパフォーマンスの高い構築方法です。

また、ECサイトの構築や運用にあたって、知識やノウハウがほとんど求められない点も特徴的です。自社でサーバーを管理する必要がないうえ、HTMLやCSSの知識がなくても、直感的な操作のみでサイトデザインを組める仕組みになっています。

ASP型のデメリット

ASPカートのデメリットとしてあげられるのは、自由度の低さです。デザインや機能に制限がある事が多く、オプションを利用して拡張できるサービスもありますが、その拡張性には限界があります。

独自開発した機能を追加できるECパッケージやクラウドECと比べると、柔軟性に乏しいといえるでしょう。そのため、細かなデータの抽出、特定システムとの連携をはじめ、独自の要件が多いECサイトの場合には、ASPカートは向いていません。

ASPカートを選ぶ際のポイント

ECサイトの構築にあたりASPカートの利用を検討していても、カートASPの種類が多すぎて決めかねてしまうケースもあります。そんなときは、費用や使いやすさ、将来性やカスタマイズなどの観点から選択するとよいでしょう。

以下では、ASPカートを選ぶ際のポイントについて解説します。

初期投資・ランニングコストなどの費用面

ASPカートには、無料で利用できるものもあれば、月額数万円の利用料がかかるものもあります。ECサイトにおいて売上をあげることは重要ですが、コストを抑えることも同様に重視すべきです。

必要な機能とかかるコストのバランスを考え、月額費用型と販売手数料型のどちらがお得となるかを踏まえて検討すると良いでしょう。

管理画面の使いやすさ

ASPカートの中には、デザインや機能が似ているものも多くありますが、管理画面はサービスの特徴が表れやすい部分です。管理画面の操作が直感的に理解でき、使いやすいサービスを選ぶのがおすすめです。

ECサイトを運営するうえで、管理画面の利用は避けられません。管理画面の操作性が劣っていると、サイトの管理作業にかかる時間も長くなります。ECサイト運営は日常的にルーティンワークが多く、日々の業務をどれだけスムーズにこなせるかは、クリエイティブやマーケティングに割く時間を左右します。

将来的なECサイトの展望に見合うか

ASPカートは、あくまでも簡易的なECシステムです。手軽にECサイトを構築できる強みはありますが、大規模なECサイトの構築には向いていません。ASPカートで構築できるECサイトの目安は、年商1億円未満の規模感です。運用中にプラットフォームを乗り換えることもできますが、乗り換えには工数やコストがかかるため、将来的な展開の目標と計画を見据えて選ぶことも重要です。

自社が望むカスタマイズが可能か

ASPカートは、カスタマイズを苦手とする構築方法です。しかし、サービスによってはカスタマイズできる部分、カスタマイズの幅が異なり、必要な要件によっては十分な場合も多いです。そのため、自社の求めるカスタマイズを洗い出しておき、相談が可能なサービス・ベンダーへと依頼するのも良いでしょう。

外部連携機能はあるか

外部連携機能とは、外部のシステムと連携する機能です。ASPカートの場合、独自開発したシステムとの連携は非常に難しいですが、広く用いられている大手ツールとの連携には対応しています。そのため、自社で導入しているシステムと連携できるサービスを選ぶとよいでしょう。

独自ドメインの取得は可能か

ASPカートの中には、独自ドメインを利用できるものと、利用できないものがあります。独自ドメインとは、オリジナルのドメインです。たとえば、ECモールに出品して作成できるショップページは、ECモールのドメインの配下に生成されるサブドメインです。独自ドメインは、ブランディングに役立つだけでなく、プラットフォームの乗り換えにも対応できる強みをもっています。

無料・有料ASPカート比較

前述のとおり、ASPカートにはさまざまな種類のサービスがあります。それぞれ特徴や費用が異なるため、ポイントをおさえたうえで自社に適したサービスを選択するのがポイントです。

以下では、無料と有料のASPカートでおすすめのカートについて解説します。

makeshop by GMO

https://www.makeshop.jp/

makeshopは、GMOメイクショップ株式会社が運営するASPカートです。月額費用が発生しますが、その分サポート体制が充実しており、販売手数料も無料となっています。電話、メールによる公式サポートのほか、掲示板や無料セミナーなども用意されています。希少な国産のASPカートのため、国内の商慣習に必要な機能が標準で揃っているのも特徴です。そのため、国内でECビジネスを始める際には最もおすすめのASPカートの1つとなります。

 

初期費用 11,000円(プレミアムプラン)

無料体験あり

月額費用 11,000円(プレミアムプラン)
商品登録数 10,000点(プレミアムプラン)
独自ドメイン あり
サポート体制 電話

メール

決済手数料 3.19%~(クレジットカード)
販売手数料 無料

 

カラーミーショップ by GMOペパボ

https://shop-pro.jp/

カラーミーショップは、GMOペパボ株式会社が運営するASPカートです。無料で利用できるフリープランが用意されているため、小規模からのスタートにおすすめです。反面、決済手数料が有料ASPカートと比較すると高くなるため、ある程度以上の売上が見込める場合には有料カートの利用を検討するのが良いでしょう。趣味や副業によるECサイトや、商材を絞って立ち上げる際におすすめのASPカートです。

初期費用 無料(フリー)

3,300円(レギュラー)

3,300円(ラージ)

月額費用 無料

3,300円(レギュラー)

7,945円(ラージ)

商品登録数 無制限
独自ドメイン あり
サポート体制 電話

メール

決済手数料 6.6%+30円(フリー)

4%~(レギュラー・ラージ)

販売手数料 無料

 

ASPカートでカスタマイズが必要になった場合

ASPカートは手軽な反面、カスタマイズに関しては対応していないか、特定機能のオプション追加のみという場合が殆どとなります。しかし、取引や商品の数が増え事業規模が拡大してくると、利用しているシステムとの連携や業務フローに合わせたカスタマイズが必要になってくる事があります。

そのため、ASPカートを利用する際には、将来的な目標・目的を踏まえて、機能の追加やカスタマイズによる対応が出来るかどうかを調べておくのも重要です。

ASPカートにカスタマイズで機能追加!makeshopエンタープライズ

https://www.cloudec.jp/ms-enterprise/

makeshop エンタープライズは上記makeshopへと独自カスタマイズを追加する事が出来るプランとなります。主なカスタマイズとして基幹システム連携やマーケットプレイス機能の追加、BtoB対応やオムニチャネル対応が挙げられます。また、独自要件に対する対応も行っており、ASPカートとしてはかなり高い自由度があります。

また、サポートが専任の担当者となるため、システム・カスタマイズのご相談やトラブル対応も素早く行われます。

初期費用 110,000円~
月額費用 55,000円~
商品登録数 無制限
独自ドメイン あり
サポート体制 電話

メール

専任担当者

決済手数料 3.19%~(クレジットカード)
販売手数料 無料

 

まとめ

ASPカートは、手軽にECサイトを構築したい方におすすめのサービスです。特別な知識がなくても直感的な操作のみでデザインを制作できるうえ、大幅にコストを抑えられます。一方、大規模なECサイトの構築には向いていないデメリットもあるため、構築方法を選ぶ際は将来的な展望も含めて検討するとよいでしょう。