• 最終更新日: 2024.01.31
  • 公開日:2023.05.30

【2024年】ECサイトのSEO対策!上位表示できるテクニックを公開

【2024年】ECサイトのSEO対策!上位表示できるテクニックを公開
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SEOは「攻め」と「守り」の施策があります。例えば、いま注目の「コアウェブバイタル」や「モバイルファースト」は守りのSEO対策であり、守りだけでは検索の上位表示は期待できません。

上位表示を狙うなら「攻め」のSEO施策は必須です。今回は2023年時点のSEO施策を、EC担当の方向けにご紹介します。

コンテンツマーケティングで「攻め」のSEOに取り組む

Googleが提唱するSEO対策は、サイト構造やクローラー対策など多くの指標がありますが、本質は「ユーザーの検索意図を満たすコンテンツを提供する」につきます。

(Google)検索エンジン最適化スターターガイド

ユーザーに価値のあるコンテンツを発信し、商品・サービスの購入につなげる手法を「コンテンツマーケティング」と呼ばれています。攻めのSEO施策においては、このコンテンツマーケティングは欠かせません。

ECサイトにおけるコンテンツマーケティングの始め方

ユーザーが検索エンジンを利用する目的は、悩みや知りたいことの「答え」を探しているからです。「ユーザーにとって価値のあるコンテンツ」とは、この「答え」が満たされているものを指します。

Googleの公式資料「マーケターが知るべき4つの瞬間」によると、ユーザーが検索する意図は、次の4つのクエリがあるとされています。

  • 知りたい(Knowクエリ)
  • 行きたい(Goクエリ)
  • やってみたい(Doクエリ)
  • 買いたい(Buyクエリ)

それぞれのクエリを詳しく見ていきましょう。

知りたい(Knowクエリ)

knowクエリは、「悩み」や「困り」の答えを調べるクエリです。knowクエリは悩みや困りが解決すると離脱してしまうため、コンバージョンにつながりにくいクエリです。しかし一方でknowクエリは、最も検索ボリュームの大きいクエリでもあります。そのため、集客や認知施策には効果的なクエリであると言えます。

例えば、あなたが服やアパレル製品のECサイトを運営している場合、「夏服 着こなし」や「カーディガン 手入れ」などのknowクエリに属するキーワードに対して、検索上位をとっているとしましょう。これらのキーワードは既に製品を持っている場合の困り事の解決という事が多く、これらのキーワードからそのまま即購入へと繋がる事は中々ありません。しかし、いざユーザーが購入を検討するタイミングとなった場合、同じような服を扱うショップがいくつもある中で、普段から悩みの解決に繋がっていて、お世話になっているショップと、初めて見るショップ、どちらから購入するでしょうか。

このようにユーザーの「悩み」や「困り」を解決してあげる事で、ブランドの認知度と信頼を獲得する事で、将来のコンバージョン獲得へと繋げる事が出来るのがknowクエリの特徴です。

行きたい(Goクエリ)

Goクエリは、行きたい場所を調べるクエリです。リアルな地名やお店だけではなく、製品名による指名検索で特定のサイトへと行きたい場合、例えば「Youtube」や「Yahoo!」のようなサービス名の検索もGoクエリに該当します。

このクエリを獲得するには、商品名やサービス名を覚えてもらわなくてはいけません。テレビやラジオなど、さまざまなメディアを活用した広告施策が求められるため、SEOだけでは完結しないクエリです。

さらに、サービスやショップの名称に一般名称などが含まれている場合は注意が必要となります。例えば「株式会社 Tシャツ」や「PC ショップ」などといった名称としてしまった場合、それぞれの一般名称である「Tシャツ」や「PC」のキーワードの検索意図と混同してしまいます。そのため、会社名、ショップ名は分かっていて、該当の名称で検索しているのに目的のサイトへと辿り着けないという事態へと繋がってしまいます。

やってみたい(Doクエリ)

Doクエリは、最終的な行動・アクションに結びつく段階のクエリです。また、次の項の「買いたい(Buyクエリ)」を内包するクエリでもあります。

例えば「彼女の誕生日にケーキを贈りたい」と考えるユーザーなら、「サプライズの方法」や「喜ばれるケーキ」など次なるアクションが想定されます。また、その先には「購入する」の目的があるので、特にコンバージョンにつながりやすいクエリです。

買いたい(Buyクエリ)

Buyクエリは、商品・サービスを購入する目的で、比較や下調べを行うクエリです。「商品名+比較」や「商品名+口コミ」といったキーワードが多く、コンバージョンに最もつながりやすいクエリです。一方で上位表示を目指すライバルが多く、SEO施策したけどまったく上位表示できないケースは珍しくありません。

そのため、これからSEO施策を始めるという場合は、このクエリに属するキーワードは広告による獲得を検討するのも良いでしょう。

コンテンツマーケティングを成功に導く方法とコツ

ECサイトは訪問者数を増やすのが目的ではなく、あくまで売上アップが最終的な目標です。これから紹介するコンテンツマーケティングの方法とコツを参考に、効率よく目標達成へ進みましょう。

競合の少ないロングテールキーワードから狙う

ロングテールキーワードとは、3語以上で組み合わされる検索キーワードです。例えば「ソファー 黒 2人掛け」のように、「ソファー」のビックキーワードより上位表示が狙いやすくなります。

ロングテールは名前のとおり「長いしっぽ」のことですが、検索ボリュームの表でみるところの長いしっぽに見える部分のことを指します。

検索ボリュームが大きい1語、2語のビックキーワードはライバルが多く、上位表示は簡単ではありません。一方で3語以上の検索ボリュームは少ないですが、ライバルが少なく上位表示が狙いやすくなります。ロングテールは月間検索数が1,000未満と小さな流入しか見込めませんが、良質なコンテンツを蓄えることでサイト全体の評価があがり、ビックキーワードの評価もあがりやすくなります。

また、コンバージョン率が高い事も1つのメリットです。キーワードの絞り込みによりユーザーニーズが明確にされている為、そのニーズを満たす商品を提供する事で売上へと繋げる事が出来ます。

コンバージョンに結びつくキーワードを選定する

すでにECサイトを運営して「Googleサーチコンソール」を利用されていれば、まずは検索パフォーマンスをチェックしましょう。

Googleサーチコンソールの検索パフォーマンスは、実際にどんなキーワードでGoogle検索に表示されたか、キーワードごとのパフォーマンス(検索順位や表示回数など)を知ることができます。

例えばDoクエリにおいてCTRが低いクエリがあれば、上位表示を目指すことや、クリック率を上げる施策を行うことで今以上に成果を上げることが期待できます。また、「平均掲載順位」が低いのにCTRが高いのであれば、ライバルのコンテンツでユーザーの検索意図を満たせず探し回っている可能性が高く狙い目です。

キーワード調査ツールでクエリを調べる

Googleサーチコンソールの検索パフォーマンスに表示されていないクエリはたくさんあります。クエリを調べるには、キーワード調査ツールを利用しましょう。

  • キーワードプランナー(Google広告)
  • キーワードアドバイスツール(Yahoo!広告)
  • Googleトレンド
  • rishirikonbu.jp
  • goodkeyword

一押しは「キーワードプランナー」です。キーワードプランナーは新しいキーワードを探すだけではなく、入札単価の高い(コンバージョンの高い)キーワードを調べることができます。また、ライバルサイトのURLを入力することで、関連性の高いキーワードのチェックもできます。

SEOライティングで上位を目指す4つのテクニック

コンテンツマーケティングを成功させるには、SEOを意識したライティングが欠かせません。いま検索で1位を獲得しているページは偶然に出ているのではなく、SEOを意識したライティングで戦略に成果を出しています。SEOライティングの実施で抑えるポイントは次の4つです。

  1. 検索意図に沿った文章を書く 
  2. 独自性のある記事を書く
  3. 専門性の高い記事を書く
  4. 情報の鮮度にこだわる

詳しく見ていきましょう。

検索意図に沿った文章を書く 

例えば「ケーキ 作り方」というキーワードであれば、レシピサイトが上位表示されますが、「ケーキ 作り方 誕生日」だと、”デコレーションの仕方”も上位に表示されます。この違いは、「誕生日」の検索意図が「誕生日に喜んでもらいたい」という思いが含まれるからです。上位表示をさせるには、ユーザーの検索意図を読み解くことが大切であり、必ず満たすようにしましょう。

なお、例えば「ケーキ」というキーワードであれば、上位記事には「店舗」「予約」「価格」という関連キーワードが含まれています。このような関連性の高いキーワードを「共起語」と言い、共起語をしっかり抑えることで、検索意図を満たしやすくなります。共起語を調べるツールはいくつかありますが、無料版で有名なのは次の2つです。

独自性のある記事を書く

すでに上位表示されている記事と、まったく同じ内容で記事を作成しても上位表示は期待できません。なぜならユーザーは、同一の情報を得るメリットが無いからです。上位表示させるためには、検索意図を満たしたうえで、他の記事には無い独自性が求められます。Googleは次のように述べています。

  • 記事は、独自のコンテンツや情報、独自のレポート、独自の調査、独自の分析を提供しているか。
  • ページは、検索結果の他のページと比較して実質的な価値を提供しているか。

※出典:質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス  |  Google Developers

「独自性」について深掘りして考えると、「独自性=経験」といえます。ECサイトの担当者であれば、お客様の要望や指摘など、実体験に基づく体験はたくさんあるかとおもいます。この体験こそが独自性であり、ユーザーにとっても有益なコンテンツになるはずです。

専門性の高い記事を書く

「独自性=経験」とお話しましたが、「誰が経験した話なのか?」「記事を書いた人は信用できるのか?」も重要な指標です。Googleは、この指針を「E-A-T」と名付けて評価しています。

  • E – Expertise(専門性)
  • A – Authoritativeness(権威性)
  • T – Trustworthiness(信頼性)

ECサイトであれば、お客様の評判やメディア掲載の実績などが権威性や信頼性を高めます。公式アカウントのフォロワー数や、個人ブログなどの口コミなど…。ヤラセではない確かな評判が積み重なれば、E-A-Tを高めることが期待できます。

キーワードのジャンルによっては専門性に要注意

次のジャンルにおいては、ユーザーの健康やお金に直接影響を与えるため、E-A-Tの基準が厳格化されております。

  • 医療(健康)
  • 金融
  • 法律
  • 時事
  • 買い物
  • 人権

過去の事例では、医療情報をまとめたキュレーションサイト「WELQ」が、「肩こりは霊的トラブル」など信憑性の無い記事を大量に公開し社会問題になりました。上記のジャンルを「YMYL」(Your Money or Your Life)と呼び、信憑性の乏しいコンテンツを公開すると低評価につながります。

情報の鮮度にこだわる

閲覧するコンテンツは「いつ書かれた記事なのか」はとても重要です。もし物販系の記事であれば、販売中止の商品が紹介されていたり、成分や価格が古い情報が掲載されていたりすると、ユーザーにとって不利益となります。こまめにコンテンツ内容を見直し更新することで、鮮度の維持に努めましょう。

SEOライティングの効果を上げるテクニック

コンテンツマーケティングで上位表示できたとしても、クリック率が低いと成果につながりません。次の点を意識することでクリック率をアップさせることが期待できます。

  • タイトルにキーワードを入れて最適化する
  • クリックしたくなるタイトルをつける
  • ディスクリプションの見直し
  • 導入文にこだわる
  • 見出しは記事の内容や答えがわかるようにする

ひとつずつ見ていきましょう。

タイトルにキーワードを入れて最適化する

タイトルは、ユーザーに対してコンテンツ内容を伝える最も重要な要素です。SEOにおいてもタイトルは重要であり、特定のキーワードを入れましょう。ただし、複数キーワードを入れるのは逆効果です。

タイトルは30文字~35文字に収まるようにしましょう。特定のキーワードを左側(先頭)に入れると良いです。

クリックしたくなるタイトルをつける

検索結果において、必ずしも1位の記事のクリック率が高いとは言えません。なぜならユーザーは惹かれるタイトルが目に入れば、順位に関係なくクリックするからです。タイトルは、ユーザーの検索意図に対して「答えがありそう!」と直感できるタイトルが好ましいです。例えば「○○%」や「○○円」など具体的な数字を明記するのも効果的です。

ディスクリプションの見直し

ディスクリプションは、タイトルの下部に表示されるページ内容を要約したテキストです。ディスクリプションの設定は、直接的なSEO効果はありませんが、ユーザーにコンテンツ内容を伝えることでクリック率アップが期待できます。ディスクリプションの文字数に制限はありませんが、約120文字前後に収まるようにしましょう。

導入文にこだわる

訪問数が増えたとしても、熟読されずに離脱してしまうケースは多いです。その理由のひとつに「導入文」があります。

記事の構成は、冒頭のタイトルから導入文へ続きます。ユーザーは、このページに欲しい情報があるかを数秒で判断します。ユーザーが知りたい情報(検索意図)に対して、解決する方法を先に明記するようにしましょう。

見出しは記事の内容や答えがわかるようにする

見出しの最適化は、タイトルに次いで重要度が高いSEO施策です。正しく見出しタグを設定し、見出しに特定のキーワードや共起語を入れましょう。見出しは直感的に記事の内容がわかるようにつくると、ユーザーにとっても利便性が高く、クローラーにとっても最適な状態です。

コンテンツは社内で書くのがオススメ

ここまでコンテンツマーケティングのノウハウをお伝えしましたが、「面倒くさそう…」「コンテンツをつくる時間が取れない…」と思った方も多いのではないでしょうか。正直なところ日々のECサイトの実務をこなしながら、コンテンツ作成するのは大変です。

それでも先述の「専門性」や「信憑性」において、あなたほど知識や経験がある方はいないはず。できるだけ自分(社内)で書いた方がSEO的にも評価されやすい有益なコンテンツに仕上がります。

もし外部のライターへ委託するなら、キーワード分析や見出しの構成は自分で作成し、記事の中身を委託するとズレを最小限に抑えることができます。もちろん作成するコンテンツの経験や実績がある方を選んで有益なコンテンツに仕上げるのがベストです。

SEO内部施策で「守り」に取り組む

これから紹介するSEO対策は、内部施策と呼ばれるものです。先述の「攻めのSEO」とは異なり、ほとんどのEC事業者がすでに取り組んでいる基本施策なので、実施したからといって順位が上がるわけではありません。あくまでマイナス評価を解消するための施策であることをご留意ください。

モバイルフレンドリーな設計にする

モバイル経由の訪問者は年々増えており、モバイル端末においてもサイトが見やすく、使いやすい点をGoogleは評価するようになりました。

  • 画面サイズに応じて最適な表示になっていること
  • コンテンツの幅が画面サイズに収まっていること
  • 画像やテキストが読みやすいサイズになっていること
  • ボタンやナビゲーションリンクのサイズやスペースが適切であること

上記の点を「モバイルフレンドリー」指標とし、未対応のサイトはマイナス評価になります。ECサイトにおいて、最新のカートASPやオープンソースで構築していれば、すでに対策済みなので心配はないかとおもいます。なお、自社のサイトがモバイルフレンドリーかは次のページでチェックできます。

■モバイルフレンドリーテスト

 https://search.google.com/test/mobile-friendly?hl=JA

コアウェブバイタルを満たす

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは、Googleが提唱するWEBサイトの健全性を示す指標です。2021年に指標として追加されましたが、過去に以下の記事で詳しく解説をしています。

EC事業者必見!Google検索の評価基準に新たな指標が追加〜2021年のSEO対策〜

ウェブバイタルを満たすことでユーザー体験を改善できるため、Googleは最重要指標として捉えています。ウェブバイタルでコアになる項目が次の3つです。

  • LCP(Largest Contentful Paint ):読み込み時間
  •  FID(First Input Delay):インタラクティブ性
  • CLS(Cumulative Layout Shift ):ページコンテンツの視聴的安全性

LCPは「ページの表示速度」を示す指標です。読み込みが遅いとユーザーのストレスは高まるので、2.5秒以内の読み込みが推奨されています。

FIDはサイト内でアクションを起こした時の反応の速さを示す指標です。「ズレが生じた表示領域の比率 × 距離の比率」でスコアを計算し、0.1秒未満が推奨されています。

CLSは、ページ内で起こるレイアウトのズレや崩れを数値化した指標です。「ズレが生じた表示領域の比率 × 距離の比率」でスコア計算し、0.1未満が推奨されています。

情報保護のため常時SSL化をする

常時SSL化とは、インターネット上のデータ通信を暗号化するセキュリティ向上の設定です。常時SSL化はウェブバイタルのひとつの指標に入っており、クレジットカード決済や個人情報を扱うECサイトは必須といえます。カートASPなどを利用していれば標準で装備されています。

重複ページを解消する

サイズや色ごとで別商品に登録した場合、クローラーが同じ商品のページなのか、重複ページなのか判別しづらくなります。重複ページが多いとサイト全体の評価が下がってしまうこともあるので、Canonicalタグを利用し、正規版のURLを指定しましょう。

販売終了ページを放置しない

取り扱う商材によって、回転の早い商品や仕入量が少ない商品があります。もし在庫切れとなった場合、販売終了であればHTTPステータスコード「404」をもってページを閉鎖したほうが、ユーザーの利便性は高くなります。もし一時的な在庫切れであれば、入荷時期アナウンスや、類似の商品を紹介すると、ユーザーの不満を軽減できるでしょう。ページの適切な管理はユーザーにとっても、クローラーにとっても有益であると言えます。

まとめ

今回はECサイトの担当者向けに、コンテンツマーケティングを中心としたSEO対策をご紹介しました。SEOは対策に大きな労力がかかりますし、鮮度をたもつために定期的なリライトやメンテナンスは欠かせません。それでも検索エンジンから継続した流入が見込めれば、ECサイトにとって大きな資産となるはずです。良質なコンテンツにこだわり、ユーザーに感動を与えてファンを集めましょう。

 

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