2022.04.01

【2022版】ライブコマースとは?日本・中国の市場、アプリ、導入事例を徹底解説!

【2022版】ライブコマースとは?日本・中国の市場、アプリ、導入事例を徹底解説!

近年、ECサイトでの新しい販売手法として「ライブコマース」に注目が集まっています。2020年春以降は、アパレルブランドやカウンセリング化粧品など、対面販売を中心に事業を手がけてきた企業がライブコマースを活用する動きが広がりました。ライブコマースは、動画により発信できる情報量と、ライブ配信によるコミュニケーションなどがメリットです。今回は、ライブコマースの定義やメリット・デメリット、プラットフォームの種類のほか、はじめ方などをご紹介します。

ライブコマースの意味とは

ライブコマースとは、ライブ動画の中で商品を紹介して、オンライン購入や店舗への誘導を促す販売手法です。最大の特徴は、リアルタイムで双方向のコミュニケーションができる点です。また、画像やテキストだけでは伝わりづらい商品情報をより詳細に伝えられます。

ライブコマースが注目される理由

近年では、ECサイトやSNSを利用して商品を購入する顧客が増加するにつれて、ライブコマースへの注目が集まっています。とくに、無料でライブ配信ができるInstagramやYou Tubeは、ライブコマースを目的として企業が利用するケースが増えています。
また、コロナ禍における外出自粛もライブコマースを発展させた要素の一つです。従来の接客販売が難しくなった百貨店、アパレルブランドによる導入事例が多くみられます。

中国はライブコマース先進国

中国はライブコマース先進国とされており、2020年10月にKPMGが調査した結果によると、2021年には約34兆円の市場規模になると予測されています。また、中国のインターネット人口約7.3億人のうち、半数以上がライブコマースで商品購入の経験があるといわれています。
参考サイト:https://handsup.17.live/column/china-live-commerce-case/

ライブコマースの市場規模

ライブコマースの市場規模
ライブコマースの市場規模は、中国をはじめ、各国において成長傾向を示しています。日本市場はまだまだ発展途上ではあるものの、今後はさらなる成長が期待されています。2022年現在、物販におけるトレンドであるライブコマースの市場規模について、ECに携わる方は注意深くチェックしておくべきです。
以下では、中国と日本のライブコマース市場について解説します。

中国のライブコマース市場

デロイトの調査結果によると、中国におけるライブコマースの市場規模は2018年時点で44億ドルを突破しています。前年比132%の成長率を記録しており、当時すでにトレンドとなっていたことがわかります。アリババグループが運営する淘宝(タオバオ)をはじめ、天猫や京東などでもライブコマースを導入済です。

日本のライブコマース市場

日本においても2018年ごろからライブコマースサービスが登場しているものの、大成功を収めたサービスはいまだありません。2019年にはマクロミルと翔泳社が合同でライブコマースに関する認知度調査を実施しましたが、7割以上が聞いたこともないと回答しています。しかし、2020年以降は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、営業を制限された百貨店やアパレル業界を中心に導入事例が増加しています。

ライブコマースのメリット

ライブコマースのメリット
ライブコマースの利用が拡大している背景には、ライブならではのメリットも大きく関係しています。リアルな訴求、双方向のコミュニケーション、新規顧客の開拓などは、ライブコマースならではのメリットです。
以下では、ライブコマースのメリットについて解説します。

商品の魅力を伝えやすい

ライブコマースでは、リアルな表情やジェスチャーを交えて、商品を紹介できます。画像やテキストだけでは伝わりづらい商品の魅力を訴求できるほか、実際の着用イメージを見てもらえる点もライブコマースの魅力です。また、商品を利用した感想を伝えたり、実際に店舗で紹介するように商品を説明したりもできます。

双方向のコミュニケーションができる

ライブを視聴しているユーザーは、コメント機能を利用してメッセージを送信できます。配信者は、コメントをとおして顧客からの質問、顧客の意見を把握できるため、双方向のコミュニケーションが可能です。ECサイトでよくあるトラブルとして、購入前のイメージと実際の商品の乖離がありますが、配信の中でユーザーの疑問を解決しておけば安心感を与えられるでしょう。

新たな顧客層を開拓できる

ライブコマースでは、店舗スタッフだけでなく、インフルエンサーが商品を紹介するケースもあります。インフルエンサーを起用する場合、ファンやフォロワーにもアプローチできます。ブランドのファンだけではなく、新たな顧客層にアプローチすることは、新規顧客の獲得につながる可能性も高まるでしょう。
また、ライブコマースは、近くに店舗がない顧客を獲得するうえでも効果的です。ライブ配信では店舗にいるような距離感で商品を紹介できるため、ECサイトへの集客も見込めます。

ライブコマースのデメリット

ライブコマースのデメリット
ライブコマースにはさまざまなメリットがありますが、ライブならではのデメリットもあります。たとえば、配信トラブルのリスク、配信者の力量不足などは、ライブコマース特有のデメリットです。
以下では、ライブコマースのデメリットについて解説します。

配信トラブルのリスクがある

ライブ配信は、つねにリアルタイムで撮影したコンテンツがそのまま配信されています。そのため、通信や機材のトラブルが発生すると、急に配信が中止となってしまうおそれもあります。
また、ライブ配信の内容は、映像・音声ともに編集ができません。画面外からの映り込み、発言のコンプライアンスなどには十分注意する必要があります。

配信者の力量が問われる

ライブ配信においては、配信者がタイムマネジメントをしつつ、ライブを進行します。配信に慣れていないと、時間をかけすぎてしまったり、間がもたなかったりする可能性もあります。事前にリハーサルをするのはもちろん、台本やマニュアルの準備、タイムキーパーの設置などによって対策をするとよいでしょう。

集客が難しい

ライブコマースの集客力は、視聴者数に比例します。視聴者数が少なければコンバージョンを得るのは難しくなります。たとえば、SNSを利用してライブ配信をする場合、こまめな更新でフォロワー数を増やしたり、フォロワー数の多いインフルエンサーを起用したりして視聴者を増やすことが大切です。

ライブコマースのはじめ方

ライブコマースのはじめ方
ライブコマースをはじめるには、プラットフォームの選定、配信者のアサインをはじめ、さまざまな業務があります。国内ではまだそれほど浸透していない手法のため、どこから着手すべきかわからない方も多いでしょう。
以下では、ライブコマースのはじめ方について解説します。

配信プラットフォームを選定する

はじめに、ライブコマースを実施するプラットフォームを選定します。主な選択肢は、SNSとライブコマース専用ツールの2種類です。SNSは既存のフォロワーが多く、視聴者を獲得しやすい点が特徴です。一方、ライブコマース専用ツールはライブ配信から購入までをワンストップで提供しており、スムーズな導線を強みとしています。

配信者を選定する

ライブコマースにおいて、配信者は重要な要素です。インフルエンサー、または店舗のスタッフが主な選択肢となるでしょう。インフルエンサーは、起用するのにコストがかかりますが、集客力に長けているうえ、ブランディングにも役立ちます。一方、店舗スタッフは豊富な商品知識をもっています。ユーザーからの質問にも即座に回答できるため、ライブ向きであるといえるでしょう。

購入までの導線を整備する

ライブ配信で商品に興味をもったユーザーがスムーズに購入できるよう、導線を整備することも大切です。たとえば、視聴者が商品を購入したいと思っても、購入ページへのリンクがわかりにくい位置にあると離脱してしまうおそれもあります。また、視聴者限定のクーポンやキャンペーンなど、購入を後押しする情報を伝えることも効果的です。

上手くライブコマースを成功させるには?

上手くライブコマースを成功させるには?
ライブコマースを成功させるには、事前の企画や準備が重要です。ライブコマースにおけるポイントを理解したうえで入念に準備しておくことが成功につながります。
以下では、ライブコマースを成功させるコツについて解説します。

双方のコミュニケーションが重要

ライブ配信中は視聴者からコメントを受け付けられます。商品についての疑問、ライブに対する要望に応えていくことで購入を後押しできるのは、ライブコマースの強みです。実店舗における接客対応をイメージしつつ、積極的に双方向的なコミュニケーションを図るとよいでしょう。

楽しんでもらえるコンテンツを配信する

リアルタイムで配信するライブコマースは、アーカイブを視聴している場合を除いて早送りができません。そのため、つまらないと感じた視聴者は離脱してしまいます。そのため、視聴者を楽しませられるコンテンツを企画するのがポイントです。

商品・サービスに関する知識がある人が配信する

ライブコマースを成功させるには、視聴者を楽しませるトークスキルだけでなく、豊富な商品知識が必須です。とくに顧客の疑問は即座に解決できなければ、購入意欲が削がれることもあるため、速やかに正確に答える必要があります。商品やサービスの魅力を効果的に伝えられるよう、幅広い知識をもった配信者を選定しましょう。

ライブコマース配信時のポイント

ライブコマース配信時のポイント
ライブコマースに取り組むうえで、おさえておくべきポイントがいくつかあります。とくに注意すべき点は、配信の時間や頻度、目的、流れです。
以下では、ライブコマース配信時に注意するポイントについて解説します。

配信時間・配信頻度

ライブコマースを実施する際は、ターゲットとなるユーザーが視聴しやすい時間に配信するのがポイントです。学生をターゲットにする場合、学校の授業がある日中を避けて、平日の夜間や休日に配信するとアプローチしやすくなります。1回あたりの配信は1時間以内、配信頻度は週1回程度を目安に実施するとよいでしょう。

配信の目的を決める

ライブコマースには、新規顧客の開拓、特定の商品の販促など、さまざまな目的があります。ただ配信をして商品を紹介するのではなく、目的を決めたうえでどうすれば目的を達成できるかを考えることが大切です。たとえば、新規顧客を開拓する場合、はじめて配信を見た顧客に向けてブランドの強みや他社商品との違いを紹介すると効果的です。目的に応じて配信内容やスタイルを変えられると、より効果的に運用できるでしょう。

配信内容の流れやアウトラインを事前に決める

ライブコマースを実施する際は、事前に流れを決めておくべきです。視聴者のコメントや配信の流れによって臨機応変に対応することも大切ですが、まったく台本のない状態でライブコマースを成功させるのは至難の業です。紹介する商品の順番、時間の割り振りなど、おおまかな流れは決めておくとよいでしょう。

ライブコマースに利用できるアプリ・サービス

ライブコマースに利用できるアプリ・サービス
ライブコマースを実施するには、ライブを配信するプラットフォームが必須です。SNSやライブコマース専用ツールを利用するのが一般的ですが、さまざまなプラットフォームがあるため、アプローチするユーザー層や商材によって選ぶことが重要です。
以下では、ライブコマースに利用できるアプリやサービスの特徴について解説します。

YouTube

YouTube
https://www.youtube.com/
YouTubeは、世界最大級の動画配信プラットフォームです。2019年以降、動画の下部に商品の広告を表示できる仕様となっており、ライブコマースにも対応しています。ただし、YouTube上でモバイル端末からライブ配信をするには、チャンネル登録者数1,000人以上、過去90日間にYouTubeから受けた利用制限なしなどの条件が設けられています。

Facebook

Facebookは、世界最大級のSNSです。主要SNSの中でもブランドや法人による登録が多い点が特徴です。Facebook上で商品を販売できるサービス「Facebook Shops」を利用すると、ライブコマースにも対応できます。

Instagram

Instagram
https://www.instagram.com/
Instagramは、写真や動画をメインとしたSNSです。もともと視覚コンテンツが主体となっているため、商品の紹介やプロモーションに適したプラットフォームです。インスタグラマーと呼ばれるインフルエンサーによる配信も多く実施されています。

LINE LIVE

LINE LIVE
https://live.line.me/
LINE LIVEは、メッセンジャーアプリのLINEが提供するライブ配信プラットフォームです。LINEはほかのSNSに比べてアクティブユーザーが多いため、視聴者を集めやすい点が特徴です。

ライブTV

ライブTV
https://wowma.jp/event/live-tv/index.html
ライブTVは、auPAYマーケット内に設けられたライブ配信機能です。KDDIグループが提供しており、Pontaポイントやauポイントと提携しているため、auユーザーを中心に利用者数が増加しているサービスです。

HandsUP

HandsUP
https://handsup.17.live/
HandsUPは、17LIVEが提供するライブ配信プラットフォームです。国内トップシェアを誇るライブ配信プラットフォーム「17LIVE」が運営しているため、サービスの質の高さには定評があります。

SHOPROOM

SHOPROOM
https://www.showroom-live.com/shoproom
SHOPROOMは、SHOWROOMが提供するライブ配信プラットフォームです。ほかのプラットフォームに比べてユーザーの年齢層が低い点が特徴です。アイドルを起用した配信実績が多い傾向にあります。

国内のライブコマース成功事例

国内のライブコマース成功事例
日本人ユーザーをターゲットにしたライブコマースを実施する場合、国内における他社の事例を参考にするのがおすすめです。中国においてもライブコマースは実施されているものの、インターネットに関する文化に違いがあるため、中には日本企業に向いていない施策もあります。
以下では、国内のライブコマース成功事例について解説します。

【化粧品】資生堂

【化粧品】資生堂
https://www.shiseido.co.jp/
化粧品メーカーの資生堂は、2020年7月から国内でライブコマースを開始しました。とくに人気となっているのは、メイクアップアーティストを起用したライブ配信です。実際に資生堂のコスメを使用してメイクアップする様子をライブ配信しており、化粧品の選び方やメイクのコツを紹介しています。

【アパレル】UNIQLO

【アパレル】UNIQLO
https://www.uniqlo.com/jp/ja/
アパレルメーカーのUNIQLOは、2020年12月からライブコマースを開始しました。「UNIQLO LIVE STATION」の名称でライブ配信をしており、スタイリストやモデルがUNIQLOの商品を紹介しています。

【食品】ミツカン

【食品】ミツカン
https://www.mizkan.co.jp/
食品メーカーのミツカンは、中国のアリババグループが提供するライブ配信プラットフォーム「淘宝ライブコマース」を利用しています。アリババグループのプラットフォームを利用したのは、中国進出に際して、中国国内における認知度向上を図るためです。実際、ライブコマースの導入後は中国国内の売上を向上させています。

まとめ

まとめ
ライブコマースは、ライブ配信をとおして商品を販売するマーケティング手法です。近年、とくに注目を集めており、中国や日本において今後メジャーな販促手法となると予測されています。ライブコマースを実施するうえでは、ターゲットや商材に応じて適切なプラットフォームを選択して、視聴者を楽しませるようなコンテンツ制作を心がけるべきです。コンテンツとしての面白さを保ちつつ、双方向的なコミュニケーションを大切にできれば、自然と売上にもつながるでしょう。