- 最終更新日: 2024.03.29
- 公開日:2024.03.29
【2024最新】ECサイトの構築費用・相場まとめ!料金事例や補助金制度まで徹底解説
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ECサイトを構築したい、と考えている方は多いのではないでしょうか。しかし、「いくらかかるのかわからない!」「種類の良し悪しがわからない!」など不安なことも多いでしょう。そんな不安を解決するために、このページでは、ECサイト構築の費用や相場、種類やそのメリット・デメリットについてご紹介します。
目次
ECサイトの構築方法
ECサイトの構築方法は、主に6種類です。
- ● ECモール
- ● カートASP
- ● オープンソース
- ● ECパッケージ
- ● クラウドEC
- ● フルスクラッチ
それぞれの構築方法ごとに特徴やメリット・デメリットが異なります。以下では、ECサイトの構築方法について解説します。
ECモール
ECモールとは、一つのモール内にさまざまなブランドが出店する構築方法です。代表例には、以下のようなものがあります。
- ● Amazon
- ● 楽天市場
- ● ZOZOTOWN
ECモールには、テナント型とマーケットプレイス型の2種類があります。テナント型は、モール内に出店して店舗ごとに商品データを管理するシステムです。一方、マーケットプレイス型は、ECモール内に出品してモール側で商品データを管理するシステムです。テナント型は本格的なショップページがあり、ショップごとのキャンペーンなども実施できますが、マーケットプレイス型はショップごとの差別化が難しい特徴があります。
ECモールのメリットは、集客力の高さと構築のかんたんさです。ECモール内には既存のユーザーがいるため、自社で独自のECサイトをたちあげる場合よりも集客しやすくなります。また、構築に際してサイトデザインや各種機能の実装、コーディングなどが必要なく、工数も大幅に削減できます。
ECモールのデメリットは、カスタマイズ性の低さと販売手数料です。利用できるデザインや機能はモールに依存するため、機能の追加や変更はできません。また、ECモールを利用すると売上に応じた販売手数料が課されるケースが一般的です。売上が大きくなるほど、手数料も高額になってしまう点はECモールの弱点です。
カートASP
カートASPとは、クラウド上のシステムを利用する構築方法です。代表例には、以下のようなものがあります。
- ● BASE
- ● STORES
- ● makeshop
- ● Shopify
- ● カラーミーショップ
カートASPのメリットは、手軽にECサイトを開設できる点です。初期費用や月額費用が無料で利用できるサービスも多く、スモールスタートしたい方に向いています。構築にあたり専門的な知識も不要で、カートASPに登録して当日中に販売を開始することも可能です。
カートASPのデメリットは、カスタマイズ性の低さです。独立したECサイトを開設する方法ではあるものの、デザインや機能についてはECモールと同じく、カスタマイズがほとんどできません。カスタマイズ性を重視する方は、HTML・CSSの編集機能、機能を追加するためのオプションの有無を確認して、サービスを選ぶのがおすすめです。
オープンソース
オープンソースとは、無償で公開されているソフトウェアを利用する構築方法です。代表例には、以下のようなものがあります。
- ● WordPress
- ● EC-CUBE
- ● Magento
オープンソースのメリットは、低コストかつ拡張性が高い点です。オープンソースは無償でソースコードが公開されているため、インストールや利用に際して料金が発生しません。社内のリソースを投下して構築する場合、コストゼロでECサイトを構築できます。また、ソースコードの改変も認められているため、拡張性にも長けています。EC開発のノウハウをもったエンジニアがいれば、さまざまな機能を追加できるでしょう。
オープンソースのデメリットは、セキュリティのぜい弱性とサポートの弱さです。ソースコードを公開しているオープンソースは、ハッカーからセキュリティホールを突かれやすくなります。そのため、セキュリティ対策は必須です。また、無償で公開されているシステムを自由に利用できますが、開発元によるサポートはありません。開発ノウハウをもった人材が社内にいない場合、オープンソースを運用するのは難しいでしょう。
ECパッケージ
ECパッケージとは、パッケージ化されたソフトウェアを利用する構築方法です。代表例には、以下のようなものがあります。
- ● ecbeing
- ● EC-ORANGE
ECパッケージのメリットは、カスタマイズ性と対応力の高さです。基本的な機能はすべてデフォルトで備えているうえ、ベンダーが入って独自の要件に対応することも可能です。また、ECパッケージは大規模なECサイトの構築にも適しています。外部システムとの連携をはじめ、あらゆるカスタマイズに対応できるため、大企業における導入事例も多くなっています。
ECパッケージのデメリットは、高額な費用とシステムの老朽化です。システムとしての機能性が高い分、構築や運用にかかる費用も高額になります。また、サーバー上にインストールして運用する仕組みのため、システムの老朽化に対応するには数年ごとにメンテナンスが必要です。
クラウドEC
クラウドECとは、クラウド上のシステムを利用する構築方法です。代表例には、以下のようなものがあります。代表例には、以下のようなものがあります。
- ● GMOクラウドEC
- ● ebisumart
- ● aishipR
クラウドECのメリットは、管理の容易さです。ECパッケージと同じく、さまざまな要件に対応できますが、クラウド上のシステムを利用して構築するため、保守やメンテナンスはベンダーに任せられます。
クラウドECのデメリットは、自社で管理できない点です。サーバー上で管理するシステムではないため、ソースコードの開示や自社のみでの運用はできません。独自のシステムを構築して管理したい方には不向きなシステムといえるでしょう。
フルスクラッチ
フルスクラッチとは、既存のシステムを利用するのではなく、新たなシステムを開発する構築方法です。
フルスクラッチのメリットは、あらゆる要件に対応できる点です。オリジナルのシステムを構築するため、複雑なシステム連携やセキュリティ対策をはじめ、自由度の高さは圧倒的です。基幹システム、物流・顧客管理システムなど、複数のシステムと連携する場合、ECパッケージにカスタマイズで追加していくよりも、フルスクラッチで開発するほうがスムーズに進められるケースもあります。
フルスクラッチのデメリットは、コストの高さと開発期間の長さです。ベースの部分からすべてのシステムを開発するため、高額な費用がかかるうえ、開発期間も非常に長くなります。
ECサイト構築費用の相場を比較
ECサイトの構築にかかる費用は、構築方法によってある程度決まります。たとえば、ECモール内のショップを運用するのであれば10万円以内におさまりますが、クラウドECやECパッケージを利用すると構築だけでも数百万円がかかります。
以下の表は、構築方法ごとの費用相場をまとめたものです。
構築方法 | 初期費用 | 月額費用 | EC年商規模 |
---|---|---|---|
ECモール | ~10万円 | ~10万円 | ~1億円 |
カートASP | ~30万円 | ~10万円 | ~1億円 |
オープンソース | ~300万円 | ~50万円 | 1億円~10億円 |
ECパッケージ | 300万円~3,000万円 | 30万円~100万円 | 1億円~10億円 |
クラウドEC | 300万円~ | 10万円~100万円 | 1億円~20億円 |
フルスクラッチ | 1,000万円~ | 50万円~100万円 | 10億円~ |
構築方法の選び方は?
構築方法を選ぶ際の基準は、年商規模と、要件の2つです。
まず、どのくらいの年商を目指すのかによって、選択すべき構築方法は絞られます。たとえば、年商1,000万円を目指す場合、主な選択肢はECモールやカートASPです。月額100万円の売上の中があったとしても、オープンソースのECサイトを数十万円かけて運用していると、利益はほとんどなくなってしまいます。
また、デザインや機能などの要件から決める方法もあります。たとえば、外部システムとの連携や細かなカスタマイズが必要ならば、ECモールとカートASPは選択肢に入りません。
制作会社のECサイト構築費用を比較
構築方法によって費用が変動するのは前述のとおりですが、構築を依頼する制作会社によっても異なります。
以下では、ECサイト制作に強みをもつ制作会社の構築費用について解説します。
GMOメイクショップ株式会社
https://www.makeshop.co.jp/
GMOメイクショップ株式会社は渋谷駅前に本社を構える企業です。10年連続流通額No.1のECカート「makeshop byGMO」とクラウド型ECソリューション「GMOクラウドEC」によるEC構築を行っています。手軽に始めたい個人事業主から年商20億以上規模の大企業まで、幅広い層からの実績があります。
- ● makeshop by GMO:1,1万円~
- ● makeshopエンタープライズ :50万円〜
- ● GMOクラウドEC:300万円~
株式会社askme
https://www.askme.co.jp/index.html
株式会社askmeは、品川区に本社を構える企業です。ECモールやカートASPを用いた構築を得意としており、とくに楽天市場への出店事例が豊富です。
- ● 楽天市場出店プラン:17万円~
- ● 自社ECサイト構築プラン:40万円~
株式会社KTG creation
https://ktg-creation.com/
株式会社KTG creationは、新宿区に本社を構える企業です。カラーミーショップやWordPressを用いた構築を得意としています。オリジナルグッズのデザインやブランディングなどのサービスを提供した実績もあります。
- ● カラーミーショップ制作プラン:20万円~
株式会社エマージ
https://emerge.co.jp/
株式会社エマージは、新宿区に本社を構える企業です。オープンソースのEC-CUBEを用いた構築を得意としています。月商6億円のECサイト構築実績もあり、大規模サイトの開発にも対応可能です。
- ● ECサイト構築プラン:要問合せ(2020年5月時点の平均金額は約630万円)
インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社
https://www.ibf.co.jp/
インターネット・ビジネス・フロンティア株式会社は、目黒区に本社を構える企業です。フルスクラッチによる構築を得意としています。ECサイト開発だけでなく、EC運営に関するコンサルティングやマーケティング支援なども請け負っています。
- ● ECサイト制作:300~800万円
- ● ECシステム開発:初期費用1,000万円~、月額費用20万円~
株式会社IKITA企画
https://www.ikita.net/
株式会社IKITA企画は、江東区に本社を構える企業です。ECモールやカートASPを用いた構築を得意としています。低価格ながら完全オリジナルのサイトデザインに加えて、商品登録数500点やフリーページ5枚などのサービスを提供しており、コストパフォーマンスの高さには定評があります。
- ● 新規ネットショップ制作:4万9,800円~
- ● リニューアル制作:4万9,800円~
株式会社イコールズ
http://equals.co.jp/
株式会社イコールズは、大阪市に本社を構える企業です。EC-CUBE、WordPressを用いた構築を得意としています。リスティング広告をはじめとするプロモーション支援も実施しています。
- ● EC-CUBEデザインテンプレート制作:6万8,000円~
- ● EC-CUBE機能追加・カスタマイズ:4,800円~
株式会社ティファナ・ドットコム
https://www.tifana.com/
株式会社ティファナ・ドットコムは、目黒区に本社を構える企業です。クライアントの要件に応じて最適なプラットフォームを用いた構築を提案しています。ジャパネットたかたやミサワホームをはじめ、大手企業における導入実績も豊富です。
- ● Webサイト制作:要問合せ
S&Eパートナーズ株式会社
https://seo-best.jp/
S&Eパートナーズ株式会社は、大阪市に本社を構える企業です。SEOによる集客を得意としています。ECサイトの制作だけでなく、制作後のマーケティングに関するサポートも充実しています。
- ● ホームページ制作:120万円~
- ● 高品質ライティング代行:10万円~
- ● SEO対策初期費用:10万円~
- ● リスティング初期費用:6万円~
株式会社ヒューマンインテリジェンスジャパン
https://www.human-intelligence.biz/index.html
株式会社ヒューマンインテリジェンスジャパンは、大阪市に本社を構える企業です。EC-CUBEを用いた構築を得意としています。SEOによる集客ノウハウに長けており、検索エンジンに最適化した構造でサイト制作が強みです。
- ● ECサイト制作プラン:100万円~
株式会社飛躍
https://hiyaku-inc.com
株式会社飛躍は、港区に本社を構える企業です。Shopifyを用いた構築を得意としています。DtoC、オムニチャネル、越境をはじめ、さまざまなECサイトを構築できます。
- ● Webサイト制作:要問合せ
バークレイグローバルコンサルティング&インターネット株式会社
https://www.barclay-global.com/
バークレイグローバルコンサルティング&インターネット株式会社は、新宿区に本社を構える企業です。カートASPやオープンソースを用いた構築のほか、自社開発のECパッケージ「EC Baskech」による実績も豊富です。
- ● EC Baskechサイト制作:初期費用30万円~、運用代行15万円~
ECサイト構築に利用できる補助金制度
前述のとおり、ECサイトの構築には数十万円から数百万円のコストがかかります。しかし、一定の条件を満たすと行政の補助金制度を利用できるケースもあります。補助金の利用は、コストを抑えるうえで効果的です。
以下では、ECサイト構築に利用できる補助金制度について解説します。
IT導入補助金
IT導入補助金とは、業務の効率化を目的としたITツールの導入時に利用できる補助金制度です。効率化できる業務プロセスの数、コロナ感染対策の有無などによって補助金額は異なりますが、最大で導入金額の2/3、450万円までの補助が受けられます。
事業再構築補助金
事業再構築補助金とは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、新たな業態をスタートする中小事業者が利用できる補助金制度です。コロナ禍における売上減少、認定を受けた機関と共同での事業計画策定などの要件を満たすと、導入金額の2/3、1億円までの補助が受けられます。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金とは、売上拡大や生産性向上を目的とする小規模事業者が利用できる補助金制度です。経営企画書、補助事業計画書の作成などの要件を満たすと、導入金額の2/3、50万円までの補助が受けられます。
ECサイト構築費用に関する注意点
ECサイトの構築を検討する際、どれくらいのコストがかかるかは重要な要素です。想定以上にコストがかかれば、ローンチ後の利益を圧迫するおそれもあるため、慎重に検討する必要があります。しかし、Web制作の費用には、はじめてECサイトを構築する方が認識を誤りやすいポイントがあるのも事実です。
以下では、ECサイトの構築費用に関する注意点について解説します。
提案された費用と依頼内容を確認する
見積もりの段階で費用と内容をしっかり確認しておくことが大切です。成果物がプラットフォームであるため、相場の金額を把握しにくい面もありますが、複数社に相見積もりを依頼するなどして金額の妥当性を確認しましょう。
また、はじめに提案された金額は最低金額で、要件の追加ごとにオプションとして別途費用がかかっていくケースもあります。見積もりをもらう際にはデザインや機能について詳細に伝えておくことが重要です。
保守やリニューアルにも費用がかかる
ECサイトは、運用中の保守や定期的なリニューアルにも費用がかかります。そのため、ランニングコストもあわせてチェックしておく必要があります。また、保守対応を外注する場合は、月額費用の中でどこまで対応してもらえるのかも事前に確認しておくと安心です。
まとめ
ECサイトの構築費用は、利用するプラットフォームや依頼する制作会社によって大きく異なります。まずは、目指すべき年商規模をもとに予算をたてて、ECサイトに必要な機能を洗い出したうえでプラットフォームを決めていくのがおすすめです。
また、一定の条件を満たすと行政による補助を受けて、ECサイトを構築することもできます。とくにコロナ禍において打撃を受けた企業や中小事業者向けの補助金は充実しているため、一度調べてみるとよいでしょう。