• 最終更新日: 2021.04.30
  • 公開日:2021.04.30

AIで最適化するECサイト内検索の新潮流(3) 検索サジェストもAIの時代

AIで最適化するECサイト内検索の新潮流(3) 検索サジェストもAIの時代
  • EC
  • お役立ち情報

検索サジェストとは

検索窓はECサイトの入口です。商品名、商品カテゴリー、ブランド名、著者名、品番などさまざまなキーワードが入力されます。キーワードをすべて入力するのは手間がかかります。また、難読漢字や複雑なブランド名は入力・変換ミスが起きやすく、ゼロ件ヒットにつながります。

検索サジェストは、お客様がタイピングする文字に応じて、キーワード候補を予測表示する機能です。

「k」→「ky」→「きゃ」のようにタイピングするたびにキーワード候補が表示されるため、キーワード候補をクリックするだけで検索結果に遷移できます。お客様はすべてのキーワードを入力する必要がなくなるので、検索の操作性が向上します。

 

検索サジェストの例

 

たかがキーワードの入力補完機能と思われるかもしれません。しかし、検索サジェストの結果は、売上を大きく左右する可能性があります。

ここで示した検索サジェストで表示するキーワード候補は、AIが生成しています。検索サジェストのAIは、どの順序でキーワード候補を並べればもっとも検索しやすいか、売上が上がるかを毎日学習し、常に改善し続けているのです。

検索サジェストの普及率

弊社が10年前の創業時にはじめて開発した製品は、検索サジェストでした。ECサイトの検索サジェスト普及率を調査したところ、当時は検索サジェストを導入していないサイトがほとんどという状況だったのです。

今回、あらためて検索サジェストの普及率を調査しました。

 

検索サジェストの普及率

出典:【2020年版】「ネット通販売上高ランキング」ネット経済研究所

上図は、ネット経済研究所の「ネット通販売上高ランキング」の売上トップ300サイトに対して、サジェスト導入率を弊社で独自に調査した結果です。

トップ100は8割のサイトで検索サジェストを導入済みとなっていますが、101-200サイトでは45%トップ201-300サイトでは21%の導入に留まっています。

Amazon、楽天をはじめ大手モールでの検索サジェスト導入を皮切りに徐々に普及してきましたが、現在でも、普及率は半数以下にとどまっていることがわかりました。

売上の多いECサイトほど検索サジェストを導入していることになります。年商が低いサイトほど投資に慎重ということも考えられますが、検索サジェストは比較的安価に導入できる機能のため、検索サジェストの存在や利点に気づいていらっしゃらないのではと推測しています。

検索サジェストの導入メリット

検索窓はどのお客様も利用する場所であり、検索サジェスト導入メリットは大きいです。

 

検索サジェストの導入メリット

 

(1)予測表示ですぐに検索ができる

入力するはじめの1文字だけでキーワード候補が予測表示されるため、お客様はすぐに検索を実行できます。

(2)入力ミス・検索ミスが減る

難読漢字や、スペルの難しい商品名・ブランド名で正しく検索できるため、ゼロ件ヒットを防ぐことができます。

(3)キーワード検索数が増える

文字入力が面倒なスマートフォンでも、先頭文字を入力するだけでキーワードが表示されるので、検索数と検索利用者数が増えます。

(4)売上が上がる

カテゴリ検索に比べて、目的買いの多いキーワード検索はコンバージョン率が高く、キーワード検索数が増えることで売上アップが実現できます。

特にスマートフォンECサイト・アプリでの文字入力はとても面倒です。検索サジェストがあるとないとではECサイトの検索体験が大きく違ってきます。検索サジェストを導入するだけで、検索数が大幅に向上し、検索経由売上もアップします。

検索サジェストのさまざまな機能

最新の検索サジェストは、キーワード候補を表示し、キーワード検索結果に遷移させるだけではありません。アパレルECサイトではレディース、メンズ、キッズなどのジェンダー属性に応じてサジェストを出し分けたり、部品・パーツBtoBサイトでは型番(品番)に一致する商品画像を表示するなど、コンテンツそのものをサジェストに表示するリッチ化も進んでいます。

ジェンダー別サジェスト

機能例:アパレルECサイト向けジェンダー別サジェスト

カテゴリサジェスト

機能例:総合通販ECサイト向けカテゴリサジェスト

型番サジェスト

機能例:BtoBパーツECサイト向け型番サジェスト

楽曲表示サジェスト

機能例:データ配信ECサイト向け楽曲表示サジェスト

商品サジェスト

機能例:アパレルECサイト向け商品サジェスト

進化する検索サジェスト

さらに進化したAI検索サジェストは、個々のお客様ごとにキーワード候補をパーソナライズする機能が備わっています。

高額な商品やオークション形式の商品は、一度の検索では購入に至らずに同じキーワードで複数回検索する傾向があります。また、日用品・食品など繰り返し購入をする商品も同じキーワードで定期的に検索が行われます。

そのたびに同じキーワードを入力するのは面倒です。履歴サジェスト機能は、お客様ごとに過去に検索したキーワードを記録・自動表示します。お客様は同じキーワードを入力する手間が省け、検索しやすさが格段に向上します。キーワード履歴はクラウド上に保存されているため、デバイスをまたいでもキーワード履歴を共通で利用できます。

履歴キーワードの一覧表示

キーワードを未入力の状態で検索窓をクリックしたときに直近のキーワード履歴を表示します。

キーワード履歴の表示

履歴キーワードのブースト

自動生成されるキーワード候補だけでなく、過去に検索したキーワードを検索サジェストに表示します。

キーワードのブースト

キーワード履歴はクラウド上に保存されているため、デバイスをまたいでもキーワード履歴を共通で利用できます。

検索を開始」するところから「検索結果に至る」までパーソナライズされたECサイトは、商品の見つけやすさ、購入のしやすさが大幅に向上。お客様のUX・検索体験が向上すると検索数が増え、売上も上がっていきます。

ユニバーサルナレッジは、サイト内検索ユニサーチと検索サジェストをセットでご提供していますが、検索サジェスト単体でのご契約も承ります。お気兼ねなくご相談ください。

ECサイト内検索AI「ユニサーチ」 》

ユニサーチは、AIで自社ECサイトの売上アップを実現するサイト内検索エンジンです。

「検索」から「購入」に至るまでの購買行動データをAIが学習し、最適な検索結果を予測表示するため、見つかる検索・買いたい検索を実現します。

導入後もAIは学習・最適化を継続。より良い検索結果に自動アップデートされるため、面倒な手動運用から解放されます。

https://universal-knowledge.jp/

資料請求・お問合せ

  • ユニサーチロゴ

    ユニバーサルナレッジ株式会社 取締役

    前川 英之

    2004年からヤフー株式会社とバイドゥ株式会社でウェブ検索、バーティカル検索の開発に携わる。特に検索ログによる検索品質評価・改善、新機能開発に従事。2011年ユニバーサルナレッジ株式会社を共同設立。

  • EC Newsアイコン

    EC News編集部

    2019年にスタートしたEC特化メディア。昨今のECシステムの様々な情報を発信します!